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レアアース不使用の新材料開発でストップ高
2025年10月22日 11:49
第一稀元素化学工業(4082)は22日、前日比100円高のストップ高(794円)まで急騰し、午前中から買い気配のまま推移するなど、市場の注目を独占しました。

株価急騰のきっかけとなったのは、同社が21日に発表した新素材の開発成功です。

同社が開発したのは、レアアース(希土類)を使わずに、耐久性と透明度の両方を実現したセラミックス材料です。具体的には「カルシア安定化ジルコニア材料『DURAZR-Sシリーズ』」として発表されました。

この新素材は、特にハイテク産業における部材として大きな需要が見込まれています。安定した供給が難しいレアアースを使わずに同等の性能を持つ材料を提供できることは、製造業にとって非常に大きなメリットとなります。

この新素材開発が市場で特に材料視された背景には、レアアースを巡る地政学的なリスクの高まりがあります。

レアアースは、ハイブリッド車、風力発電、先端電子機器など、現代のハイテク製品に不可欠な希少金属ですが、その採掘と精製は中国が世界市場の多くを支配しています。

近年、中国は米国との貿易交渉や国際的な対立において、レアアースの輸出規制を「外交カード」として使う姿勢を強めています。この動きは、各国・各企業に対し、「レアアース供給の中国依存」を解消し、「安定調達が可能な代替素材」を確保する喫緊の必要性を突きつけています。

第一稀元素化学工業の「DURAZR-Sシリーズ」は、まさにこの市場のニーズ、すなわち「脱中国依存」と「サプライチェーンの安定化」という大きなテーマに合致するものです。地政学リスクが高まるほど、同社の新技術の価値は高まると市場は見なし、まとまった買い注文が集中したと言えます。