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サンバイオ・ショックが東マを蝕む
2019年12月16日 17:27
(追記:12月17日 11:19)
17日の取引でもストップ安売り気配のまま、値がついていない【4592】サンバイオ。
買い注文に対して、10倍以上の売り注文が観測されており、心理的な節目の2000円も割り込むことになりそうです。
ただ、予想よりも市況に対する影響が限られているのは、元々危険視されていた悪材料が取り上げられたのであり、大半の投資家が覚悟をしていたから。
ネガティブ・サプライズではありますが、警戒していた投資家はすでに持ち株を外していたので、悲観的な見方が限られているのでしょう。
バイオベンチャーに対する影響は避けられませんが、戻りは早く、掉尾の一振へ向けた個人投資家の積極投資は続く事になりそうです。
日経平均が高値更新を伺う中で、マザーズ市場を震撼させるニュースが舞い込んできました。
【4592】サンバイオと【4506】大日本住友製薬は、再生細胞薬「SB623」の慢性期脳梗塞を対象とした北米での共同開発を中止。共同開発とライセンス契約を解消すると発表したのです。
これを受けてザラ場中のサンバイオの株価は値がつかず、ストップ安売り気配。さばききれない売り注文は17日の取引に持ち越されることになります。
「SB623」を巡るサンバイオ・ショックは今年二度目。1月にフェーズ2b臨床試験において、主要評価項目が未達となったことで、大きく売り込まれた経緯があります。
サンバイオ株はマザーズ指数への寄与度が高く、個人投資家からの人気も集める銘柄です。今回の急落の影響は、新興銘柄にとって無視できるものではありません。
■サンバイオ急落の余波が、徐々に・・!
今回のサンバイオ・ショックは、同社株だけでなく【4565】そーせいグループや【4563】アンジェスなどマザーズのバイオ株全体に影響をもたらしています。
創薬ベンチャーそのものに対する失望売りに繋がっており、下げ幅を広げる企業が増加。バイオ株はマザーズ市場の中で、寄与度が大きいものが多く、指数そのものも値を落としています。
さらに、ベンチャー企業への投資も手控えられる恐れがあり、これから本格化する新規上場株にも影響が生じる可能性があります。
会社側は16日の大引け後に、本件に関するQ&Aのプレスリリースをしましたが、肝心の資金繰りについては手元資金で賄う予定としており、投資家の怒りに火に油を注ぐようなもの。
時間外取引でもストップ安を付けており、2000円割れを余儀なくされそうです。
創薬ベンチャーを応援するために保有しているのであれば、長期目線で上昇を待つことができますが、投機目的でお持ちであれば早めに撤退した方が資金効率は良いでしょう。
反対に、バイオから流れた資金は、同じくマザーズで人気の高いゲームなどに移りやすいので、あわせて動向を追っておくと思わぬ利益が得られるかもしれません。
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